シラセ@ブログ

元博士課程大学院生、今は新米社会人です。自立した研究者への転身を目指しています。大学院生の頃のことや、日々の生活で調べて見たこと・考えたことを書いていきます。


博士課程から民間企業への就職活動 情報収集編

博士課程修了後に民間企業に就職する予定の人は、D2からD3の前半にかけて就職活動をすることとなります。

しかし博士課程には、大学に残ることを目指している人や、卒業を延期するなどの理由で、情報を共有する相手がいないことが多いのも実情です。 この記事では私が就職活動した時のことを個人的な感想なども交えつつ、紹介したいと思います。

なお、私は2018年3月に博士課程を卒業したため、就職活動を実際に行ったのは2016年の年末ごろから2017年の前半でした。 就職活動を行った会社は鉄鋼・半導体・化学分野の日経企業(メーカー)と、それらを顧客とするベンチャー企業・中小企業でした。 (これらの企業の将来性などがどうか、などは本記事の範囲外です)

人材の流動性が高い情報系・ウェブ系の企業などとは大きく雰囲気が異なりますので、取捨選択を行いつつお役に立てば幸いです。

事前の情報収集は入念に

あたりまえのことなのですが、情報収集は入念に行いましょう。 特に、「どの企業が」「いつ」募集をかけているのかという点には注意をすることが必要です。

博士学生は”就活ルール”に縛られていないのが一般的

国内の大企業は経団連などで合意した就活ルールに従った動きをしていますが、博士課程の学生はこれらルールの対象外である、というのが一般的な認識です。

実際、いわゆる「就活解禁」の時期よりも前に博士の人のみエントリーが可能になっている会社も多くありました。

厄介なのは、これらのスケジュールは業界内でも企業により異なることです。 「早期選考も行いつつ修士課程の人と同時期の募集も行う企業」もあれば、「修士・博士関係なく同時期に募集を行う企業」もあるなど、これは企業の採用方針によります。

これらは自分で一つ一つ調べるより仕方ありません。同時に、周りの同期の人と情報収集しあうなどして、入念な情報収集を心がけましょう。

早期選考がある会社は、そちらを使った方が良い(と思う)

製造業の会社は「生産技術要員○人、研究開発要員○人、事務系○人・・・」といった感じで採用方針を決めています。 このなかで、一般には博士課程の人は研究要員(の予定)として採用が行われます。

しかし早期選考がある企業で、学部・修士課程の人と同時期の募集に応募する場合、研究開発枠(おそらく皆さんこれを望んでいるはず)は既に埋まっている、といったことも十分ありえます。

内定後の配属面談や配属先通知の時に「こんなはずでは!」とならないためにも、早期採用がある場合はそちらに応募して、自分の希望職種をはっきりしておくことが重要です。

情報サイトやイベントなど

近年では、博士課程やポスドクの人のみを対象としたイベントなども増えてきました。

就職活動が盛んになる時期が近づいてくると、大学のキャリアセンター主催のイベントなど主催のイベントが行われます。 博士課程の人のみを対象とすると1大学のみでは人数が少ないこともあるため、周辺の他大まで声がかかることも多いようです。 一例として、東京工業大学ではこのようなイベントを過去に行っていました。

12/15(金)「ドクターズキャリアフォーラム(DCF)2017」開催! | 東京工業大学イノベーション人材養成機構

その他、アカデミックに特化した就職・転職コンサルタントであるアカリクなどでも、今年はこのようなイベントが行われたようです。

acaric.jp

アカリクはこれ以外にも、複数の企業の1次面接を併せて行えるような就職イベントなども行っています。 ベンチャー企業などは情報が少なく、一つ一つ見ていくのもしんどいかと思いますので、これらのイベントなどを利用しつつ効率よく見ていくのが良いでしょう。

最後に

就職活動の事情は景気や政府のご意向などで、毎年変化します。

まずはその年の基本的なスケジュール確認をするのを忘れずに。その上で、博士課程学生は一般的な学生とはやや異なる採用日程であることを踏まえ、早めの情報収集をして行きましょう。